ここでは、ファッションデザイナーを目指す方に向けて、情報収集力を鍛える具体的な方法をご紹介します。
ファッションデザインは「アイデアがすべて」と思われがちですが、実際にはその前提として「どれだけ豊富なインプットを持っているか」が問われます。たとえば、街中の人々の着こなしや広告の色づかい、海外ブランドの新作ラインなどは、すべてデザインのヒントになるでしょう。
多くの情報をインプットし、自分の中で整理し直す力が、魅力的なアウトプットに直結します。
美しいデザインであっても、市場ニーズを外れていればヒット商品にはなりません。ファッションデザイナーとして活躍するには、流行の動向や顧客の購買傾向、競合ブランドの動きなどを定点的に観察し、分析する力が必要です。情報収集力が優れていると、感覚や経験だけに頼らず、より戦略的なデザイン提案が可能になります。
ファッションデザイナーの業務は個人作業にとどまらず、ディレクターやMD、生産管理など多くの関係者と連携しながら進めるプロジェクト型です。そこで重要になるのが、情報の収集と整理、そして共有するスキルです。関係者との打ち合わせで、的確なデータやビジュアル資料を提示できれば、意思決定がスムーズになり信頼も高まります。
手軽に始められる情報収集は、日常生活の中にあります。駅構内の広告やカフェで隣に座る人の服装、ビルの外壁配色など、意識して見るだけで大量のヒントが得られます。特に色や素材の組み合わせやシルエットの流行には、常に意識を向けておくことが大切です。
InstagramやPinterest、TikTokなどのSNSは、世界中のファッション動向をリアルタイムで追える貴重な情報源です。また、WWDやFASHIONSNAP、VOGUEなどのトレンド系メディアも定期的にチェックしましょう。情報の偏りを防ぐためには、国内外の複数ソースを組み合わせて観察することがポイントです。
パリ・ミラノ・ニューヨークなどのコレクションは、次の流行を把握するためには欠かせません。ファッションウィークのルックブックや動画を観察し、色・素材・テーマの共通点を見つけることで、トレンドの源流に触れられます。可能であれば、展示会やショップ巡りを実際に行い現場での空気感も体感しましょう。
実際の店舗では「何が売れているのか」「どんな顧客が手に取っているのか」といった点を観察できます。陳列方法や価格帯、POPの文言なども貴重な情報源です。また、セレクトショップではブランド横断のトレンドが見えるため、全体の流れをつかむのに役立ちます。
多くの情報を見聞きしても、記録に残さなければ忘れてしまいます。スマホのメモアプリや写真フォルダを活用し、気になったスタイルや配色、素材などをすぐに記録しましょう。週に一度、気づきのログを見返す習慣をつけると、情報が蓄積され独自の視点が養われます。
情報は集めるだけでなく、活用することが重要です。集めた素材やヒントをもとに、シーズンテーマに沿ったイメージボードやスケッチに落とし込む練習を重ねましょう。Pinterestなどで収集した画像で作成したビジュアルボードを印刷し、手帳に貼るのも効果的です。
デザインの意図を他者に伝える機会は多くあります。情報収集で得たヒントを、どのようにデザインへ反映したのかを言葉で説明できるようにしておくと、説得力が増します。言語化トレーニングは、就職活動や企画会議でも役立つでしょう。
無料で使えるツールの中でも、特におすすめなのがPinterestとInstagramです。ビジュアルに特化した情報が集まりやすく、トレンドの雰囲気や流れを把握するのに適しています。また、Googleアラートを使えば、特定のブランドやトレンドワードに関するニュースを自動で集められます。
紙のノート派なら、スクラップブック形式でアイデアを可視化するのがおすすめです。デジタル派はNotionやEvernoteを活用し、画像・リンク・メモをカテゴリごとに整理しておきましょう。大切なのは「いつでも見返せる形で残す」ことです。
以下のメディアや出版物は、初心者でも読みやすく、情報収集の入口として優れています。
ファッションデザイナーを目指す方にとって、情報収集力はデザイン力と同等に重要なスキルです。特別な経験がなくても、日常生活の中で観察し、感じ取ったものを記録し続けるだけで、視点と感性は養われていきます。
今日からでも始められる「観察→記録→活用」の習慣を、ぜひ日々の生活に取り入れてみてください。
明確な目標が決まっている人、なんとなくファッションに関係する仕事で働きたいと思っている人…。
専門学校を目指す今の気持ちも、目指すゴールもそれぞれだからこそ、あなたに合った学校に通うことが大切!
ここではみなさんの夢をサポートする大阪のファッション専門学校を3校ご紹介しています!
※1「Asia Fashion Collection 11th」グランプリ、「The 4th Korea Textile・Fashion Design Contest」グランプリ、銅賞、奨励賞、「第98回 装苑賞」装苑賞(グランプリ)。参照元:大阪文化服装学院(ヴォートレイル ファッション アカデミー)(https://www.osaka-bunka.com/education/point-contest.html)
※2参照元:大阪モード学園 https://www.mode.ac.jp/osaka/joblicense/license
※3参照元:大阪モード学園 https://www.mode.ac.jp/osaka/joblicense/support