デザイナーの仕事には、常に「考えて生み出す」ことが求められます。しかし、ある時期から突然どれだけ考えても納得のいくアイデアが出てこない、作っても手応えがないといった状態に陥ることがあります。これがいわゆる「スランプ」です。
スランプは、ベテランであっても新人であっても、多くの人にとって起こり得る心身のブレーキのようなものです。デザインに関わる創造的な仕事をしている人ほど、スランプに対する悩みや不安は大きくなります。
スランプのときには、以下のような状況に陥りがちです。
このような状態を放置すると、自己肯定感が下がり、さらにスランプが長引いてしまうこともあります。そのため、まずはスランプの「原因」を知ることが、脱出への第一歩となります。
スランプにはいくつかの共通する原因があります。以下に代表的なものを紹介します。
納期が詰まっていたり、複数案件を同時に抱えていたりすると、精神的にも肉体的にも余裕がなくなります。余裕がない状態では、新しいアイデアを生み出すのは難しくなる傾向にあります。
常に「出し続けている」だけでは、いずれネタ切れが起こります。デザインは感性や経験をベースにしたアウトプットなので、新しい刺激や情報を取り入れていないと、表現の幅が狭まり、結果としてスランプに陥りやすくなります。
「周囲はもっと上手くやっている」「自分の作品はつまらない」といった思考が続くと、自信が持てなくなり、スランプが深刻化します。これは、成果や評価を急ぎ過ぎてしまう人ほど陥りやすい傾向です。
「いつものやり方」「自分の得意な構成」に頼りすぎると、表現が限定され、新鮮さを失います。表現の幅が狭くなることで、「またこのパターンか…」と自分で自分に飽きてしまうことも原因の一つです。
原因がわかれば、あとは少しずつでも改善する行動を取ることが大切です。以下に、実際に多くのデザイナーが実践している有効な方法をご紹介します。
スランプのときは、過去にうまくいった作品や評価された仕事を見返すことで、自分の良い部分を再認識できます。「あのときはこんな工夫をしていたな」「この配色は好評だったな」と思い出すことで、自信とモチベーションが少しずつ戻ってきます。
自分のスタイルが通用しないと感じたら、思い切って「別の誰かになりきる」方法も有効です。例えば「〇〇さんだったらこのレイアウトにはしないだろう」「〇〇の作風ならもっと大胆に色を使うはず」といった視点で、新たな構成や配色を試してみましょう。発想の切り替えにより、突破口が生まれる場合があります。
考えてもアイデアが浮かばないときは、いったん作業を止めて散歩をしたり、自然の中でぼんやりしたりするのが効果的です。深呼吸しながら景色を眺めるだけでも、脳がリフレッシュされて新たな発想が湧きやすくなります。また、思い切って何もしない日をつくることもおすすめです。
無理にアイデアをひねり出すよりも、時間をおいて翌日に冷静に見返すことで問題点が明確になることがあります。
アイデアが出なくても「なんとなくでもいいから一度最後まで作る」といった姿勢も有効です。途中で止まって悩むより、まずは完成させてみてから「どこがしっくりこないのか」を見直すことで、次の改善点が見えてきます。完璧を目指さず「仮のつもりで一度作ってみる」ぐらいの軽い気持ちで進めると、意外と形になることも多いです。
最近ではAI画像生成やデザインテンプレートなどのツールも増えてきました。スランプのときは、こうしたツールを使ってヒントを得たり、視覚的な刺激を受けたりすることで、自分の発想を広げることができます。あくまで「アイデアの補助」として取り入れることで、自分だけでは出せなかった表現に出会える可能性があります。
スランプは多くの人が起きてしまう事象です。落ち込まず、原因を理解して対処することが大切です。主な原因には疲労やインプット不足、自信の低下、マンネリ化などがあります。
スランプを乗り越えるためには、過去の作品の見返しや視点を変える、しっかりと休息を取る、そしてAIなどのツールを活用するなどの方法が効果的です。焦らず、自分のペースで向き合うことで、再び良い流れをつかめるでしょう。
明確な目標が決まっている人、なんとなくファッションに関係する仕事で働きたいと思っている人…。
専門学校を目指す今の気持ちも、目指すゴールもそれぞれだからこそ、あなたに合った学校に通うことが大切!
ここではみなさんの夢をサポートする大阪のファッション専門学校を3校ご紹介しています!
※1「Asia Fashion Collection 11th」グランプリ、「The 4th Korea Textile・Fashion Design Contest」グランプリ、銅賞、奨励賞、「第98回 装苑賞」装苑賞(グランプリ)。参照元:大阪文化服装学院(ヴォートレイル ファッション アカデミー)(https://www.osaka-bunka.com/education/point-contest.html)
※2参照元:大阪モード学園 https://www.mode.ac.jp/osaka/joblicense/license
※3参照元:大阪モード学園 https://www.mode.ac.jp/osaka/joblicense/support